M-Wing, Matumoto, 01/18/2001

Set List:

  1. Mysteries And Mayhem (abridged)
  2. Paradox (abridged)
  3. Miracles Out Of Nowhere
  4. Icarus II
  5. Icarus - Borne On Wings Of Steel
  6. Song For America
  7. The Wall
  8. Hold On
  9. Cheyenne Anthem
  10. Not Man Big
  11. Introduction Jam - Down The Road
  12. Portrait (He Knew) - Magnum Opus Outro

Encore:

  1. Point Of Know Return
  2. Dust In The Wind
  3. Carry On Wayward Son

特に印象的だった部分に関してコメントします。

SE に続き、Mysteries And Mayhem がスタート。しかしイントロは省略されておりいきなり、ヴァース導入部分のギターリフから 曲は始まった。RobbySteve のヴォーカルの掛け合いが印象的だ。そしてエンディングから間髪いれずに Paradox へとつながる。Paradox は中間のインストパート以降が省略されている。前回のツアー以降、プレイされていなかったこれら2曲が聴けるのはウレシイが、インストパートのスリリングな絡みが印象的な Mysteries And Mayhem のイントロと Paradox の中間部以降がカットされているのは何とも惜しい気がする。

Miracles Out Of Nowhere が終わり、「次はニューアルバムから Icarus II 」と Robby が紹介するが、ここでトラブル発生! Steve のキーボードの音が出なくなってしまった。ロビーが何とか昔話や冗談を交えて場をつなぐ。復旧するまで約4分。「このまま音が出なかったら中止か?! それともまさか Key なしでやるのか?!」など不安と期待(?)が交錯した4分間は実際よりも長く感じられた。

無事、Key が直って曲が始まる。大阪公演ではテンポが遅すぎたように思ったが、今日は違和感は全くない。Steve が感動的に歌い上げる。ところで、この曲のライブバージョンはエンディングの感動的なギターソロパートが短縮されている。これまた惜しい!

Icarus II のエンディングから SE 的なパートを挟んで、Icarus I へ。この曲のヴァース部分ではじめて Steve はキーボードから離れマイクを握り締めて歌う。やはりこの曲の人気は高く、最初は大人しかった観客もだんだん盛り上がってきているようす。

The Wall が今回のツアーで演奏されるのはこの日が初めてのはずだ。やはり名曲は何度聴いても素晴らしい!

Cheyenne Anthem では特に Robby の優しく包み込むような歌い方が感動的だ。大阪でもそうだったが Robby の歌と演奏は今回まさに絶好調! なお、Billy のリードヴォーカルが聴けるのは Cheyenne Anthem だけだが、この短いパートだけで彼の歌の上手さは十分証明されている。もうすぐリリースされる初のソロアルバムへの期待が高まる。

Down The Road は導入部で Robby 以外のメンバーでのジャムが行われるのだが、この日はいったん曲に入った後で、中間部のインストパートでも延々とジャムが繰り広げられた。「もうそろそろ終わりにして3番目のヴァースに行かないと・・・」なんて、観てる(聴いてる)こっちが余計な心配(?)をしてしまうほどにバンドはジャムを楽しんでいる。特に印象的だったのは、Billy がめったにやらないスラッピングを連発したこと。そしてさらに驚いたことにどんどんテンポは上がっていき、しまいにはいったんブレイクしてしまった!! 「あや〜、3番目をやらないで終わっちゃったよ〜」なんて思ってたら、ちゃんとまた Phil のカウントから曲に戻っていきました。基本的にはいつも決められた曲構成で演奏するバンドなだけに、このジャミングパートは非常に印象的だった。

この日は会場がまるで学校の体育館のような地味な場所で、観客も150人ほどと少ないせいか、かなり大人しく、まるで学校の文化祭でバンド演奏が行われているかのような雰囲気だったのだが、そんな表面的な状況がどうあれ、KANSAS が真にプロフェッショナルな素晴らしいバンドであることが十二分に証明されたライブだった。